乳児湿疹
乳児は皮膚が弱く、乾燥、食物の汚れ、皮脂や汗の刺激で湿疹ができやすく、原因が食事・母乳であることも多々あります。正しいスキンケアが大事です。ワセリンや保湿剤、弱めのステロイド軟膏、非ステロイド軟膏外用で治療します。
アトピー性皮膚炎
乳幼児は食事が原因のこともありますが、小児期以降はハウスダスト・ダニ・ストレス・乾燥・掻破などの原因が加わり病態が複雑になっていきます。保湿剤等のスキンケア、抗アレルギー剤の内服、ステロイド軟膏、非ステロイド軟膏の外用で治療していきます。強い症状を抑えた後、良い状態を維持するために普段の生活の中でいくつか気をつけて頂くことがあります。
手湿疹・手荒れ
水仕事・手仕事を行う際、なるべく手指に刺激が加わらないようにすることが重要です。角質が硬くなると亀裂ができやすくなります。尿素軟膏、サリチル酸ワセリン、ステロイドテープなどを外用します。手を酷使する仕事・家事をされる方は長引くので、特に普段からのケアが重要です。
ニキビ 尋常性ざ瘡
ストレス・食事・ホルモンバランス・睡眠不足・便秘などが原因で、毛穴に分泌された皮脂が貯留し、毛穴が詰まった状態を指します。しばしばニキビ菌が増えることで腫れたり、膿が溜まります。洗顔はもちろんですが、毛穴が詰まらないように油性の化粧品の使用を避け、髪の毛をなるべく上げて患部に触れないようにしましょう。過酸化ベンゾイル、アダパレン等の、毛穴を塞いでいる角質を溶かす外用剤を中心に、皮脂を減らすための保湿剤外用、ビタミン内服など、症状に応じて薬を組み合わせて治療します。
蕁麻疹
原因がはっきりしている場合は、原因を避けて頂きます。原因が特定できない慢性蕁麻疹は、抗アレルギー剤を内服し、飲酒・刺激物・熱いお風呂・ストレスを避けて頂きます。
水虫 白癬
カビ(白癬菌)による感染症です。白いカサカサやめくれた皮を顕微鏡で見て、カビ(白癬菌)を確認した上で治療します。抗真菌剤の外用が基本です。爪水虫は外用剤が浸透しにくいため、抗真菌剤の内服治療を行います。
とびひ 伝染性膿痂疹
皮膚表面に細菌が増殖することで、皮膚にただれやカサブタができます。放っておくとどんどん移って多発するので、抗生物質を内服外用し、浸出液により病変が更に広がることを防ぐためガーゼで覆って頂きます。シャワーで患部を洗い、細菌を洗い流すことも大切です。
イボ 尋常性疣贅
ウイルスが原因のイボです。(いわゆる老人性のイボは別の疾患です。)液体窒素による凍結療法、漢方薬の内服で治療します。
円形脱毛症
軽症であればステロイド外用、血管拡張剤の外用、抗アレルギー剤やセファランチン(免疫調整薬)の内服で治療します。多発するものや、広範囲に及ぶ症例では、紫外線治療や局所免疫療法や分子標的薬による治療目的で総合病院にご紹介させて頂くこともあります。
尋常性乾癬
未だに原因がよくわかっていない疾患です。ステロイド軟膏やビタミンD製剤の外用で治療します。ひどい場合は、紫外線療法、免疫抑制剤、分子標的薬による治療のために総合病院にご紹介させて頂くこともあります。
アテローム 粉瘤(ふんりゅう) 表皮嚢腫
もっともポピュラーな皮膚腫瘍です。切除縫縮・皮弁形成・くり抜き法・巾着縫合・半寄せ・電気焼灼などから、最も傷跡が目立たないような治療をご提案します。
脂肪腫
背中や肩などにできる、いわゆるコブです。脂肪腫の表面の皮膚には全く異常がなく痛みもないため、気付いたときには10㎝ほどになっている、ということも少なくありません。ほとんどの場合、20分ほどで摘出できます。
ホクロ 色素性母斑
ホクロも皮膚疾患の一つです。ホクロの色は黒や茶色だけではありません。肌色や灰色のホクロも存在します。
ひきつれ 瘢痕拘縮
帝王切開後、腹部の外科手術の術後などに皮膚がひきつれて、痛みや痒みを伴うことがあります。ひきつれた部分を切除し皮弁形成することで、緊張を逃がしひきつれを解消します。
巻き爪 陥入爪
主に足の親指(拇趾)の爪の両(片)側が変形し、皮膚に巻き込んで痛む状態です。指の付け根に麻酔をした上で、再発の少ないフェノール法で治療します。(爪の周りに注射はしません。)